【事務所説明会レポート③】
説明会Q&A - 成長環境・働き方・待遇のリアル
三村小松法律事務所は、2019年に三村量一弁護士と小松隼也弁護士によって設立されました。
当初は所属弁護士5名の小規模な事務所としての出発でしたが、知財・紛争解決・企業法務を中心に事業を拡大し、2026年3月現在では弁護士24名の体制へと成長しました。
2025年11月20日、三村小松法律事務所では初めてとなる事務所説明会を開催し、対面およびオンラインあわせて約30名の弁護士、司法修習生、ロースクール生にご参加いただきました。
事務所の沿革や業務分野の紹介、パネルディスカッション、質疑応答、懇親会などのプログラムを通じて、活発な意見交換が行われました。
本記事では、質疑応答パートで寄せられた質問への回答をもとに、当事務所における成長環境や働き方、待遇の実情をご紹介します。
新人弁護士に求める姿勢やキャリア形成の考え方、稼働時間や報酬の目安、教育体制など、実務に即した具体的な内容を通じて、当事務所での働き方の一端をお伝えします。
目次
本日お話しいただいた先生方は、他の事務所で経験を積んでから移籍された方が多い印象です。実務経験がない、または乏しい新人弁護士には、どのようなことを求めていますか?
小松
そうですね、まず前提として、実務経験がない、あるいは浅い新人の先生には、とにかく「いろいろな案件を経験してほしい」というのが一番の想いです。三村小松法律事務所は、ブティック系の事務所というよりも、様々な案件がある事務所に近い感覚もあるので、好き嫌いせず、何でもやってみる姿勢を持っている方が合うと思います。
特に最初の5年くらいは、分野を絞りすぎない方がいいというのが正直なところです。会社設立から資金調達、労務、契約、紛争まで、一通りを経験して初めて「全部がつながる」感覚が身につく。早い段階で「これしかやりません」と特化してしまうと、その全体像を掴みにくくなるように感じています。
一方で、セカンドキャリアとして、すでに圧倒的な経験をお持ちの方はまた別です。例えば、前職で特定分野を深く経験されてきた方などは、その強みを生かしてもらえればいい。なので、新人の場合は「何でもやってみる」、経験者の場合は「これまでの武器を持ち込む」、そのどちらかがあるといいなと思っています。
田邉
本当に同意見ですね。ロースクールで「将来はこの分野」と決めている方もいますが、実際には、最初から明確に決まっている人の方が少ないと思います。偶然の出会いや、案件を通じて方向性が見えてくることの方が圧倒的に多い。
だからこそ、早い段階で自分の可能性を狭めるのはもったいない。産業分野が違っても、根本の構造が似ている案件は多いですし、経験の引き出しは多いほど後で必ず役に立ちます。
10年近く実務を経験して感じるのは、どのような経験も後で必ずつながるということです。まずは自分のためだと考えて取り組んでみる。その姿勢が最も重要だと思います。
新人弁護士の教育体制について教えてください。
小松
正直に言うと、いわゆる「マニュアル化された教育システム」はありません。ただし、全案件で必ず複数名で対応するチーム制を取っています。打ち合わせに同席して、リサーチして、ドラフトを書いて、レビューを受ける。その繰り返しです。
3ヶ月に1回程度の面談で、「最近どう?」「何やりたい?」という話は必ずしますし、できる限り本人の希望を反映するようにしています。
宮澤
大手事務所以外では、OJTが基本というのは業界全体として普通だと思います。その中で、いろんな先輩弁護士と組めるのは、この事務所の強みだと思いますね。
新人弁護士の稼働時間と報酬の目安を教えてください。
小松
新人、例えば1年目から3年目くらいで見ると、平均的な稼働時間は月120時間前後ですね。基本的にタイムチャージ制を採っているので、どの案件に何時間使ったかを記録してもらっています。ただ、これはあくまで平均なので、子育て中の方は少なめになりますし、「もっと働きたい」という方は180時間くらいやる人もいます。ライフスタイルによってかなり幅がありますね。
報酬については、年次に応じた単価を設定していて、1~3年目の弁護士の場合は、月ベースだと60〜90万円前後になることが多いです。入所してしばらくは事務所の案件ややり方に慣れてもらうために固定報酬制を採用することも考えていますが、その後は、稼働連動型の報酬制に移行します。稼働連動型報酬で、年換算すると、普通に働いていれば1,000万円前後からスタートして、徐々に上がっていくイメージですね。アソシエイトでも稼働時間が多ければ2,000万円~3,000万円以上の報酬の弁護士もいます。
宮澤
稼働時間に関する希望はかなり聞いてもらえる印象です。留学準備で少なめにしたいとか、逆に今はとにかく稼ぎたいとか、そういう調整は柔軟です。
案件はスポットと継続、どちらが多いですか?
小松
感覚的には半々に近いですが、スポットで始まって継続になるケースが非常に多いです。
顧問先は100社以上ありますし、紹介経由の相談も多い。特に専門性や相場観、交渉まで含めて対応すると、そのまま顧問に切り替わることがよくあります。
特許訴訟の案件数はどれくらいありますか?
新田
特許訴訟は1件あたりの規模が大きいので、単純な件数で語りにくいところはありますが、常時5件前後の大型案件が動いています。事務所全体で見ると、基礎となる当事者関係で言えば10件に満たないくらいですが、そこから派生する関連案件を含めるとかなりのボリュームになります。
また、訴訟だけでなく、無効理由の意見書作成や、特許戦略に関する助言なども多いので、知財案件全体としては相当数ありますね。
採用にあたって重視する点は何でしょうか。
小松
向上心と柔軟性ですね。変なプライドを持たずに学び続けられる人。能力は後からいくらでも伸ばせます。
新田
新人であれば、まずは基礎的な文章力と法的思考力ですね。完璧である必要はないですが、手直しすれば使えるレベルかどうかは重要です。
田邉
私は「一緒に楽しく仕事ができるか」を重視しています。忙しいときこそ、人間関係の相性は大事ですから。
今後の事務所展開について教えてください。
小松
無理に拡大する予定はありませんが、地方展開や海外拠点には関心があります。メンバーのライフスタイルや希望に応じて、柔軟に考えていきたいですね。
【2026.3.13】
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