SNSで写真を使うときに知っておきたいTips vol.2

  • #知的財産 #著作権 #ファッション #SNS

  • 前回に続き、SNSで写真を使う際に知っておいていただきたいTipsをQ&Aでお届けします。
    知っておくと、写真の撮影や投稿の幅がぐんと広がると思います。ぜひチェックを。
    ※個別の状況などにより対応が異なりますので、トラブルになりそう・なった場合はすぐに専門家にご相談ください

    前回記事はこちら

    https://mktlaw.jp/column/post-461/

    Q. 自分が撮影した写真なら、写っているモデルに無断で自由に使える?

    A. 使えません

    vol.1では、「自分が写った写真をカメラマンに無断で使用できない」とご紹介しました。
    逆に、自分が撮影した写真なら、モデルに無断で自由に使えるかというと、そんなことはありません。
    写っているモデルには肖像権がありますので、自分の容姿がどこでどんな風に公開されるかを決めることができます。
    そのため、モデルのの許可なく写真を使えば、肖像権侵害に。
    撮影したら、必ずモデルとなってくれた人に写真を使っていいか確認しましょう。


    Q. 街中で撮影した、人が写り込んでる写真を投稿してもいい?

    A.気をつけて

    肖像権はすべての人が持つ権利ですので、写真に写っている人が特定できる場合は肖像権侵害になり得ます(後ろ姿や横顔などでも、その人を知る人が特定できれば、肖像権侵害の可能性があります)。この場合には、写っている人の同意を得ることが必要。
    もっとも、街中で撮影した場合などは、写っている人すべての同意を得ることは難しいですよね。
    こうした場合には、撮影場所や撮影の方法、写っている人が特定できるか、写っている人が写真のメインか、公開の方法など、様々な事情を考慮し、写真を公開することが写っている人にとって社会的に我慢できるレベルといえる場合には、肖像権侵害にならないものとされています。
    とはいえ、特定できる場合にはトラブルになるリスクはありますので、トリミングしたり特定できないよう加工していただくのが安全かと思います。


    Q. 自分で作った動画に、ネットで見つけたいい感じの音楽をあわせたんだけどダメ

    A.ダメ

    アーティストや演奏者、レコード会社など多数の人がバラバラに権利を持っており、全員の許諾が必要ですのでご注意を。


    Q. 街中で美術品を背景に写真撮影したんだけど、投稿してもいい

    A. OK

    外に設置された美術品は、撮影して投稿しても基本的には問題ありません。
    ただし、販売目的で撮影したり、写真を販売すると著作権侵害になります。
    また仮に著作権侵害には当たらなくても、広告が絡むとトラブルになるのでご注意を。


    Q. 有名な建物の前で撮影した写真を投稿しても大丈夫?

    A. OK

    建物に著作権が発生する場合でも、基本的には撮影・投稿することはOKです。
    ただし、アート的な価値のある建物など、販売目的で撮影したり、写真を販売するのはNGの場合があるのでご注意を。
    個人のおうちの場合はプライバシー侵害などのおそれもあるので注意が必要。また、その建物に著作権が発生しているかどうかにかかわらず、建物の敷地内で撮影する場合は、管理者の許諾を得ることが必要です。素敵な建物だからと無断で敷地内に入って撮影していたら、不法侵入で逮捕された…なんてことにならないようご注意ください。


    まだまだありますが、今回はここまで。
    こうした基本をおさえて、楽しいSNSライフを。

    この記事は mag by fashionlaw.tokyo から許可を得て転載したものです。
    元記事はこちら

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