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業務分野

訴訟

三村量一弁護士が、「訴訟に強い事務所を作りたい」という想いで設立したのが当事務所です。

三村弁護士は、裁判官としての30年以上の実務経験の中で、最高裁判所調査官、東京地方裁判所部総括判事、知的財産高等裁判所判事などを歴任してまいりました。青色発光ダイオード事件をはじめとした著名事件を担当した後、2009年に退官し、長島・大野・常松法律事務所のパートナー弁護士として、特許訴訟、行政訴訟、大規模訴訟などの数多くの訴訟において代理人として活躍してまいりました。証拠の評価、判決の見通し、裁判所の傾向分析から和解交渉まで、訴訟における三村弁護士の長年の経験を活かして、依頼者の皆様がご納得される解決に導きます。

当事務所には、東京大学先端科学技術研究センターの玉井克哉教授(弁護士資格保持)が所属しております。これまでに数々の立法に関与した玉井教授の参画により、法律の解釈に関するより詳細な議論や意見書の作成が可能となりました。また、国外の専門家とのネットワークを活かし、国外における動向や最新の裁判例などを踏まえた有意義な意見を提供することができます。

共同代表である小松隼也弁護士は、長島・大野・常松法律事務所の訴訟チームにおいて、大規模案件から刑事裁判員裁判の主任弁護人まで務めた経験を有しております。一般的な企業間紛争から、知財、労働、金融規制、行政、刑事、建築、相続など、あらゆる分野における訴訟を多数手がけてきた経験は、様々な分野の訴訟に活かすことが可能です。また、ニューヨーク、フォーダム大学の留学経験を活かし、会社の法務戦略の策定や交渉代理なども得意としています。

当事務所の理念に共感し、当事務所に参画したパートナーの大口裕司弁護士は、ビジネス案件(特に海外弁護士とのネットワークを活かした国際商取引案件)において、様々な交渉過程での戦略コンサルティングや、訴訟や仲裁に発展した場合の代理活動を手掛けてきました。大口弁護士は、交渉段階でも、訴訟や仲裁になった場合の分析を念頭において対応することが重要と考えています。また、法律や判例の世界で未解決の論点があれば、適切な先例を作るべく、恐れずに積極的に戦うべきとの信念を持って案件に向き合っております。

なお、米国訴訟対応については、米国連邦巡回控訴裁判所の元長官であるランドール・レーダー氏が顧問として参画し、包括的な協力関係を構築したことにより、フルサービスの提供が可能となりました。

知的財産法

当事務所の弁護士は、知財分野における訴訟や紛争を数多く経験しており、裁判所の実務運用を見据えたアドバイスを得意としております。

事務所代表である三村量一弁護士は、裁判官としての30年以上の実務経験の中で、知的財産高等裁判所判事や最高裁判所調査官等を歴任し、青色発光ダイオード事件をはじめとした著名判決に関与した後、2009年に退官し、長島・大野・常松法律事務所のパートナー弁護士として、多数の知財関連訴訟の代理人を務めました。応用美術の著作物性が争点となったTRIPP TRAPP事件(知財高裁平成27年4月14日判決)や、医薬品用途発明の進歩性が争点となったオロパタジン事件(最高裁令和元年8月27日判決)においてはこれまでにない画期的な判決を得るなどの実績を有しています。

さらに、当事務所には東京大学先端科学技術研究センターの玉井克哉教授が弁護士として所属しております。玉井教授は、知的財産法を専門分野とし、法解釈にとどまらず、広く立法や政策に関与してきた実績があります。科学技術の国外発信や産学連携によるイノベーションの創出に深く関与し知財戦略を得意としております。

三村弁護士の経験と玉井教授の学識を総合することで、難解な案件や先例のない問題に対しても実践的かつ創造的な見解を提供することができます。また、国外の専門家とのネットワークを活かすことにより、諸外国における有意義な先例を参考とすることや、国外の弁護士と協働し海外における紛争対応に迅速かつ的確に対応することができる体制を整えております。特に知的財産戦略や各国政府に国際的な知的財産水準に関する助言を行ってきた米国連邦巡回控訴裁判所の元長官であるランドール・レーダー氏が顧問として参画したことによって、海外においても知的財産に関するフルサービスを提供することが可能となりました。

共同代表である小松隼也弁護士は、当事務所の設立まで、長島・大野・常松法律事務所の訴訟チームに所属し、知的財産法を中心とした数多くの訴訟を担当してきました。訴訟代理の経験やニューヨーク、フォーダム大学への留学経験を活かし、交渉戦略、知的財産権を保護しつつ協業関係を広めていくための知財戦略などを得意としています。また、アート、ファッション、デザイン、建築、エンターテインメント分野においては、業界関係者との親しい交流関係を活かし、より実践的な当事者目線でのサポートを心がけております。

先端科学技術分野

近年は、これまでにない観点からの技術流用や社会問題の解決を目標に掲げるスタートアップやジョイントベンチャー、産学連携企業が多数登場してきました。そのような状況において、社会に大きなインパクトを与え得る科学技術やアイデアの共有および保護の方法が問われています。当事務所は、当事者のパートナーとして、経営戦略の一貫としての知財戦略、協業先との交渉戦略、契約書のドラフティングから法規制の調査分析、立法政策に関するロビーイング、避け難い倫理的課題のクリアランス等の業務まで、法律論のみに留まらず総合的なサポートを行っております。

当事務所に弁護士として所属する、東京大学先端科学技術研究センターの玉井克哉教授は、自然科学から社会科学、人文科学にわたる様々な分野において、国内外の専門家や企業らと連携して研究を進めております。産学連携、立法、政策形成に長年携わってきた玉井教授の知見と国際的なネットワークは、先端科学技術分野における法的課題に対してあらゆる側面から助言を行うことが可能です。

また、AI、ロボティクスの活用やライフサイエンス、バイオテクノロジー、宇宙産業といった先端科学技術分野においては、これまでの伝統的な法解釈を踏まえつつも、時には創造的な解釈も必要となります。当事務所では、元知的財産高等裁判所の裁判官として、知的財産法関連の裁判や立法に長年携わってきた三村量一弁護士の類い希なる実務経験と、立法や政策提案に携わってきた玉井教授の創造的かつ実践的なアドバイスを統合的に提供することが可能です。

さらに、ビジネスモデルを踏まえた知財戦略や交渉戦略、専門家との連携によるロビーイング活動を得意とする小松隼也弁護士が、当事者のパートナーとして事業モデルの検討段階から包括的なアドバイスを行っております。

企業法務

当事務所では、企業のみなさまのその場その場でのニーズを汲み取り、より依頼者にとって意味のある助言を行うことを心がけております。それは、企業からの問いに答える法律家という立場にとどまらず、依頼者である企業の一パートナーとして、どのような最善解があるかを共に検討し、時には提案させていただくことでもあると考えております。

会社法や金融規制に詳しい富山暁子弁護士、訴訟・紛争解決及び知的財産に強い三村量一弁護士、交渉・知財戦略やロビーイングを得意とする小松隼也弁護士、国際商取引における戦略コンサルティングや労働法の分野での経験を積んだ大口裕司弁護士が必要に応じて連携することによって、企業が事業活動を行うにあたって発生する様々なニーズに沿った助言を行います。大口弁護士は、様々な国の弁護士とのつながりも有しますので、海外案件の対応も可能です。また、当事務所に弁護士として所属する東京大学先端科学技術研究センターの玉井克哉教授は、産業界全体に共通する法的課題を解決・改善するための共同研究や、それらに基づく政策提案などを積極的に行っております。

このように、それぞれの弁護士の得意分野を活かし、会社設立、契約書の作成やレビュー、交渉戦略、知財戦略、株主総会・取締役会の運営指導や議事録の作成、ビジネススキームの構築、新しいビジネスプランに内在する法的問題についての分析や解決方法の提示、コーポレートガバナンス体制の構築(法務部門の構築・整備への助言を含む)、企業買収に関する助言、個人情報保護や金融規制法への助言や対応、官公庁等への届出・登録・事前相談、債権回収や取引先倒産時の対応、就業規則の作成や改訂、労務・紛争解決、訴訟対応、不祥事対応、ロビーイングやパブリックリレーションズなど、一般的な企業法務に加え、多角的な助言を行っております。

危機管理

当事務所は、依頼者の皆様が予期せぬ不祥事やトラブルに巻き込まれた際の緊急対応はもちろんのこと、平時からの危機管理体制の構築に関するアドバイスを行っております。

危機管理の肝である迅速・適切な初動対応のほか、情報発信、訴訟提起等の手段を組み合わせて、依頼者が受けるダメージを最小限に抑えます。また、当事務所は外部専門家との連携により、法的側面を踏まえた迅速かつ的確なメディアリレーションズを構築することが可能です。

共同代表の小松隼也弁護士は、訴訟弁護士としての経験を活かし、その後に予想される法的アクションを予想したうえでの、エビデンスマネジメント(証拠の戦略的収集)や、外部専門家と連携し、情報発信の方針決定やメディアリレーションズに強みを有しております。

パートナーの塩川泰子弁護士は、予防法務としてコンプライアンス研修を数多く行ってきました。また、有事のときのプレスリリースや記者会見対応・ディレクションを種々行ってきたほか、SNS投稿やメディアへの削除・訂正要求や訴訟による被害回復も数多く経験しています。一方で、アメリカ留学経験の影響等から、知る権利の基盤であるメディアの表現の自由にも関心を寄せ、メディア側の代理人活動も行っています。

ベンチャー、スタートアップ

当事務所では、ベンチャー、スタートアップ企業を支援する体制を整えています。

特に当事務所の専門性を活かした先端科学技術、テクノロジー、AI、バイオ、エンターテインメント、アート、ファッション、音楽分野におけるベンチャー、スタートアップ企業を総合的にサポートしてきた実績があります。また、製薬会社や情報通信機器メーカー、プラットフォーマーなどに関する紛争案件を多数解決してきた実績に基づき、紛争になった際の証拠評価を見据えた事業戦略や交渉戦略、契約書のドラフティング支援、特許庁出身者などの弁理士とのネットワークを活かしたビジネスの根幹となる技術に関する知的財産戦略などに強みを有しております。

特に、当事務所に参画する玉井克哉教授(弁護士資格保持)は、東京大学先端科学技術センターに所属しており、先端科学技術の研究を進める機関と民間との産学連携を推し進め、政府の審議会への参加等を通じて政策形成に中心的に関与してきた実績を有しております。

共同代表である小松隼也弁護士は複数のベンチャー企業の設立及び経営にゼロから関与した経験から、法的課題のあぶり出し、知財戦略、国内外との契約交渉、ロビーイングやパブリックリレーションズなども得意としております。

富山暁子弁護士は、会社組織の設立、株主総会や取締役会などの議事録や必要書類の作成、金融庁への出向経験から金融規制や各種官庁への届出や必要書類の作成などに長けております。

当事務所ではこうした知見を活用して、依頼者のビジネスモデルのより効率的な実現を全面的にサポートいたします。

また、当事務所は、共同代表である三村量一弁護士と玉井克哉教授が中心となり長年に亘り運営してきた『知財立国研究会』など、ベンチャー、スタートアップのクライアントが異業種、異なるステージの企業関係者と縁を深めることのできるセミナーや交流会等の機会を多数提供することでシナジーを創出し、当事務所をハブとするエコシステムの構築を目標に掲げています。

なお、当事務所は東京丸の内の明治生命館に所在しておりますが、対面の打ち合わせやメール・電話でのやり取り以外にも、各種メッセージアプリ、ウェブ会議システムなどを使ったやり取りを積極的に取り入れておりますので、時間や場所にかかわらず、全面的にサポートが可能な体制を整えております。

海事・物流

2020年4月、当事務所に大口裕司弁護士が参画したことにより、同弁護士を部門代表として海事・物流部門を立ち上げました。大口弁護士は、弁護士となって以来、長年、海事・物流の分野に従事してきましたが、とりわけ商取引にかかる戦略コンサルティングや紛争解決(交渉、訴訟や仲裁)を得意としています。大口弁護士は、海事法の分野で著名な英国サウサンプトン大学ロースクールの修士課程も卒業しており、また、海外弁護士とのネットワークも有しています。

当事務所の海事・物流部門は、海難事故対応、造船契約、傭船契約、BL(船荷証券)やwaybill(運送状)、カーゴクレームへの対応、債権回収のためのアレスト、船主責任制限手続、日本海運集会所やロンドンでの仲裁、NVOCC関連の法務など、幅広く対応しております。

ただし、当事務所の海事・物流部門は、単に海事・物流分野に特有の法律のみを取り扱うものではありません。大口弁護士もそうですが、当事務所の弁護士は海事・物流以外の様々な法分野での経験やノウハウを有していますので、それを生かして、当事務所の海事・物流部門は、企業にとってホームドクターのような存在でありたいと思っております。

当事務所内で必要に応じてチームを組んで対応するにとどまらず、もし当事務所外の専門家の助力が必要な場合には、これを紹介し、その専門家とチームを組んで、密接な協働により案件遂行にあたることもあろうかと思います。何かお困りのことがあれば、まずは一度当事務所に相談して頂ければ幸いです。

*当事務所の海事・物流部門については、海事•物流部門の専門ページもご参照ください。

ウェルス・マネジメント

当事務所は、企業の創業者やオーナーをはじめとする資産家の皆様の財産管理や保全の問題から、財団等の設立から運営、信託や相続・事業承継の問題に至るまで、資産家の皆様と継続的な信頼関係を築かせて頂き、ファミリーの「プライベートカウンセル」として、財産管理や法律・税務問題に関するサポートをフルカスタムメイドで提供いたします。

また、国内の金融機関はもちろんのこと、海外の様々な分野のプロフェッショナルと連携して、グローバルな視点でサポートさせていただくことも可能です。企業の顧問弁護士とは全く別の立場で、依頼者をはじめファミリー全体のプライバシーを守りながら、あらゆる問題を解決します。

共同代表の小松隼也弁護士は、自らのアートコレクターとしての経験や人脈を活かし、実務的かつ当事者に寄り添った目線でのアドバイスを得意としております。また、訴訟弁護士としての経験を活かし、紛争に至る前段階でのエビデンスマネジメント(証拠収集)に積極的に取り組んでおります。

ニューヨーク州の弁護士資格も持つパートナーの塩川泰子弁護士は、日本国内での離婚・相続・事業承継問題はもちろんのこと、国をまたいで活躍するクライアントの資産管理・承継問題についても様々な経験を有しています。

ファッションロー

ファッションローというと、デザイン保護や模倣品対策を真っ先に思い浮かべる方が多いかと思いますが、当事務所では、ファッション業界に精通した弁護士が、ファッション業界において生じるであろうあらゆる法的問題に対して、さまざまな観点から法的サポートを行うことが可能です。

これまでに扱ってきた案件は、国内外を問わず、ブランドや会社組織の立ち上げ、投資案件、契約交渉、知財戦略、労働契約、生産契約、物流契約、ショールームやPR会社間の契約、アドバイザリー契約、モデル出演契約、写真家との著作権契約、出版契約、炎上対策、模倣品対策、紛争予防、訴訟、コーポレートガバナンス、社内セミナー、ガバメントリレーションズ、立法支援、ロビーイングなど多岐にわたります。

当事務所の海老澤美幸弁護士は、フリーのファッションエディター/スタイリストとして『ELLE japon』『Harper’s Bazaar』等さまざまなファッション雑誌で活動した後、ファッションの現場で生じている様々な問題を解決するために弁護士に転身しました。ファッションエディターとして幅広い職種の方たちと関わってきた経験を活かし、法律家としての立場からのみではなく、依頼者と同じ目線での、実践的かつ真摯な助言を得意としております。ファッション業界の法律相談窓口である「fashionlaw.tokyo」を主宰し、業界関係者の駆け込み寺として産業に寄り添った形での活動を実践してきました。

また、当事務所代表の小松隼也弁護士は、カメラマンとして写真学校を卒業し、ファッション業界で仕事をする友人らとの交流を深め、数々の法律問題の相談に乗ってきたという経験があります。2014年にニューヨークのロースクールに留学し、ファッションローの分野で有名なスーザン教授に師事した後、ファッションローインスティテュートジャパンに参画しました。国内外を問わず、デザイナーやカメラマンをはじめ、ファッション産業に関わる友人らとの私的な交流を活かし、当事者目線での助言や交渉、紛争解決、訴訟代理を得意としております。

なお、両弁護士ともに海外留学経験を活かし、海外企業との契約に関する助言などに強みを有しております。

アートロー

著作権に関する相談から、国内外を問わず、アーティスト、コレクター、美術館やオークション会社、協業企業等との契約交渉や契約書の作成を支援しております。また、相続時の著作権の承継問題や社団法人・財団法人における業務支援、立法や政策提案、諸外国との協調など、アートに関わる問題や課題を解決するために幅広く活動しております。

当事務所共同代表の小松隼也弁護士は、コレクターとして自らアート作品を収集する傍ら、美術市場の振興や諸外国との協調などのために法律家として様々な立場で活動を続けてきました。文化庁のタスクチームに参加した後、2014年にアートローの分野で有名なニューヨークのロースクールに留学し、リチャードプリンス事件の研究やメガギャラリーや海外の美術館における契約実務、文化政策などを学びました。帰国後は、現代美術商協会の顧問や政策提案、各種研究会の有識者、社団法人の理事、大学での講義などを続けております。アーティストやギャラリストとの私的な交流を活かし、当事者に寄り添った実践的な助言を得意としております。また、長年の訴訟弁護士としての経験を活かした紛争解決や交渉戦略、企業法務の知識を活かしたアートと先端技術やユニークなアイデアを融合したビジネスモデルの策定から経営戦略、知財戦略なども得意としております。

共同代表の三村量一弁護士は、元裁判官として30年以上の訴訟実務に携わってきた経験と数々の知的財産法の立法に関わってきた経験を有しております。その中には、著作権法における解釈の基準を示した裁判や、これまでにない画期的な考え方を示した裁判例も含まれます。当事務所では、このような三村弁護士の類い希なる経験と知識を活かした知的財産権に関する助言を行うことが可能です。

野瀬健悟弁護士は、著作権やテクノロジーといった分野に造形が深く、これまでの伝統的な考えを踏襲した上で、新たな価値や考え方を社会に拡げていくためにはどうするべきであるかという創造的かつ前向きな法律の使い方に長けております。自身もコレクターとしてアート作品の鑑賞や収集に勤しんでおります

エンターテイメントロー

当事務所共同代表の小松隼也弁護士は、一般社団法人Thinking Entertainmentsの共同代表理事として、エンターテインメントビジネス全体の発展のための意見交換の場の創設や勉強会、政策提案などを行っております。エンターテインメント業界に携わる方々や芸能関係者との日常的な交流や、これまで相談にのってきた紛争解決事案の経験から、それぞれの立場の考えや立場を理解し、双方にとってよりよい関係性を構築するための前向きな契約交渉のサポートに取り組んでおります。また、ニューヨークへの留学経験から、国境を越えた契約交渉や知財戦略などを得意としております。

パートナーの塩川泰子弁護士は、映画・音楽・アニメ業界におけるライセンスビジネスにおける契約締結交渉や契約書レビューを数多く行っています。弁護士登録7年目には、ハリウッドのお膝元である南カルフォルニア大学のLIMにおいてEntertainment Law Certificateを取得し、最先端のエンターテインメント業界にまつわる法務を研鑽してきました。芸能プロダクションの予防法務については、契約書レビューのみならず、研修講師も多く務め、実のある予防法務を心掛けています。芸能人の移籍・独立に関する紛争、名誉毀損、プライバシー権、肖像権、パブリシティ権といった芸能人の諸権利に関する紛争も数多く手がけます。

海老澤美幸弁護士は、編集者としてファッションモデルや芸能人などと交流してきた経験を活かし、より実務的な視点から、依頼者の立場に寄り添った法的助言を得意としております。

また、エンターテイメント業界においては、契約文言の有効性や当事者の契約関係について、いまだに法的に整理されていない問題が数多く存在します。これらの点に関しては、当事務所の三村量一弁護士の長年の裁判官経験と玉井克哉教授の見識により、有意義な助言を行うことが可能となります。また、両弁護士の著作権法をはじめとした、知的財産権に関する豊富な知見や海外の専門家との幅広いネットワークは、エンターテイメント業界における未知の法的問題を解決する糸口として非常に有益です。

アーキテクチャーロー

「アーキテクチャーロー」という言葉は、少なくとも日本においては当事務所以外に使っている法律事務所はありません。建築紛争といえば、これまでは一般住宅の瑕疵問題や、施工の遅延、設計変更等による請負代金のトラブル、工事による騒音や日照権侵害問題等が中心であり、これらの紛争を多く取り扱う弁護士の多くはゼネコン等の大企業を依頼者としていました。

一方で、建築家やデザイナーの方々が日常的に直面するのは、主に契約の問題になりますが、建築家やデザイナーの権利を守るという目線での契約書の作り込みや紛争になった際に意味のある内容にするための契約交渉をサポートするといった仕事に取り組んできた弁護士は必ずしも多くありません。さらに、建築物やその内装及び空間のデザインは、著作権や意匠権により保護することが可能ですが、このような知的財産法の知識・経験を豊富に有している弁護士が関わることも必ずしも一般的ではありませんでした。また、海外での施行事例が増えるなかで、国を超えた複数関係者の間での権利の問題やトラブルになった際の責任の明確化といった視点から、契約書の作成や交渉のサポートが必要な場面が増えてきております。

当事務所では、建築家やデザイナーの方々の権利を守り、国内のみならず、海外にも活躍の場を広げて頂き、日本の建築業界の発展に寄与するべく、「アーキテクチャーロー」という法領域を新たに設けました。

共同代表の小松隼也弁護士は、建築設計事務所を代理した数々の紛争案件の経験を生かし、知的財産権を適正に保護するための契約交渉、トラブルになった際の関係者間の責任を明確にするための事前交渉サポートに取り組んでおります。また、海外での施行事例の契約書の作成や契約交渉に強みを有しております。

学校法務

当事務所は、様々な法律問題にかかわりながらも法的助言を受ける機会の乏しかった学校分野の法務について、学校に寄り添いながら、助言や紛争解決をしていきます。学校は、いじめ問題や過剰管理(ブラック校則)など厳しい批判にさらされる一方、保護者等からの過剰ともいえる期待や要求に囲まれ、聖職との期待と自負から問題を内在化しがちな領域でした。昨今、ようやく学校が批判される場面と疲弊する場面はコインの表裏であることが認識され始め、学校も外部専門家の力を借りるという機運が出てきたところですが、以前として、その実務は混乱しています。そのような現状を打破すべく、当事務所は、学校と児童・生徒・学生のための助力をしています。

当事務所のパートナーである塩川泰子弁護士は、長らく法教育にかかわる中で、多くの学校関係者から信頼を勝ち取ってきました。伝統的に、学校法務は学校を監視する視点も強い傾向がありますが、学校の困難を適切に把握し、学校をサポートする形で、児童・生徒・学生の過ごしやすい環境を整備するよう心がけています。学校にかかわる法律問題は、根本的解決に至るまでには時間をかけることが必要である場合も少なくなく、粘り強く対応しています。豊島区のスクールロイヤーを務めているほか、これまでに公立及び私立、小学校から大学までの法律相談や紛争解決に尽力してきました。

パブリックリレーションズ、ガバメントリレーションズ

当事務所では、PR(パブリックリレーションズ)及びGR(ガバメントリレーションズ)の重要性に注目しております。特に、産業全体が直面している法的課題を解決するための立法政策、産業全体の底上げを目的とした制策提案のためのガバメントリレーションズ、また、これまでは主に企業買収や不祥事対応の場面で活用されることが多かったパブリックリレーションズが、より広く、交渉戦略や訴訟などの場面においても活用されていくことが予想されます。

当事務所の弁護士は、企業や特定の産業が直面している法的課題を解決するために、共通する意見を集約したうえで、専門家による観点や行政側の視点を加味したうえで、行政機関との話し合いの場を設け、政策の提案や立法に働きかけるという活動を行ってきました。このような活動を行う際に、行政機関や立法府とどのような関係性を構築するかという視点は非常に重要であり、そのようなガバメントリレーションズに関するアドバイスを行うことが可能な専門家との連携が必要になります。

また、そのような活動を対外的にどのように発信し、社会における認識をどのように広めるかという観点から、メディアや出版社などとの関係性を通じた、パブリックリレーションズが重要となります。

また、パブリックリレーションズの考え方は、世間の注目を集める事象、特にこれまでは、前述のように企業買収や不祥事対応などの場面においてネガティブなインパクトを軽減する手法として重要とされてきました。しかし、このような手法は、企業間の契約交渉や知財戦略、さらには訴訟などの場面においても、より積極的に、ポジティブな側面を最大化するために、今後あらたに注目されていくことになると考えております。総合PR会社との連携は、法的観点からの助言のみにとどまらず、企業の一パートナーとして、法的問題を踏まえてどのよう最善解を目指すかを共に検討し実践するという当事務所の理念をあらわすものです。

米国における訴訟及び輸入禁止措置対応

当事務所は、米国連邦巡回区控訴裁判所の長官であったランドール・レーダー氏の事務所であるThe Rader Group と包括的な業務提携関係にあり、レーダー氏には当事務所の顧問を務めてもらっております。レーダー氏は、米国連邦巡回区控訴裁判所の裁判官を24年間務めた後、主要な仲裁案件や調停案件に関わり、また、知的財産権の国際標準化やイノベーション政策の向上について各国政府に助言を行ってきました。当事務所とランドール・レーダー氏との協働関係に基づき、米国における訴訟や行政手続について、フル・サービスを提供することができます。

特に、The Rader Groupが力を入れている、International Trade Commission(国際貿易委員会)による米国への輸入禁止措置をはじめとする水際規制や米国における知的財産権に関する紛争や訴訟のサポートについては、他に比類のない迅速かつ的確なサービスを提供することができます。